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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第404回 冴えわたる日本人の英語音痴

2016-12-08

日本人の英語音痴が冴えわたる昨日今日。
トランプタワー前でレデイー・ガガの掲げたプラカードに、『Love Trumps Hate』と書いてあった・・。
それを日テレの報道番組が『トランプは嫌い』と訳してテレビに載せたから、「どんだけ馬鹿な誤訳なの」とネットの騒ぎになった。
ここは『愛は憎しみに勝る』と訳すべきで、トランプの名前に「~に勝る」という意味の動詞trumpを懸けている。

ハサミ、カメラ、ペンチ等を描いた成田空港の建て看板に、『お持ちではないですか? Do you have take these ?』と書いてある。
最近までLAに住んでいた東京の文化人、関根正和さんがフェイスブックに紹介した劣悪英語の実例だ。
英語関連本四冊の著者でもある同氏は英語音痴の実例に、次のレストランの請求書を挙げる。
『お帰りの際このカードを係員にご提示ください』と書いた請求書に『Please put up this card for an official in charge in the case of return』が充ててある。
せめて『Please hand this bill to a cashier when you leave here』とでも書かないと意味不明、ここのreturnや先述のhave takeはあまりに日本人感覚だ。
ある日、ジャズピアニストのシーダー・ウオルトンがホテルのバーで日本人女性シンガーの歌う「Over Man」を聴いていたそうだ。
歌詞にあるLover manが突然Rubber manに変わったから飛び上がった。恋人がゴム製品をつけたアダルト趣味に変身してしまったからだった。
日本人の歌うバー、クラブでリラックス気分を望むのは間違っている。
Lサウンドを欠く日本人の発音はたちまちRサウンドに変わる。プレスリーの『Love me tender』がよい例で、ウオルトンに聴かせた女性シンガーの歌と同じ卑猥さだ。
舌を上歯の裏につけて発音しないと『Love me tender』が『Rub me tender』に変わる。
『やさしく愛して』が『やさしくこすって』となるから噴飯ものだ。
往年のロカビリー歌手ミッキー・カーテイスだったか。あるいは五月みどりの元夫、日テレ・デイレクターの面高昌義だったか?
この民族癖を指摘したのは誰だったか、健忘症の私は思い出せないのだ。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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後藤さんのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/jajala816




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