Los Angelesの顔
vol.18 池田 直之 さん
2016-09-02
俳 優
●映画「アメリカン引きこもり」で助演男優賞にノミネートされましたが、役つくりで苦心したところは?
日本で約12年間、中・高の教員をしており、教育相談や指導の係として多くの引きこもりの生徒と接した経験が生かされたと思います。実際に生徒とぶつかりあった経験のおかげで、息子を部屋から引きずり出すシーンは、上手く表現できたと思います。ただ私が演じた父親は“子供を理解していない”という役だったので、自分がしてきたことの逆を演じなければならず、そこは苦労しました。
●最近、出演された映画「TO FEEL HUMAN Ⅱ」について。
この映画で人間の負というか闇の部分を表現する役を演じました。動物みたいで、フォーを自分の髪の毛と一緒に食べたり、ドラッグを飲んでフラフラと大通りの真ん中を歩いたり。鈴木淳評監督には常に「もっともっと!」と演技の幅を広げて頂き、色々な意味で本当に挑戦した役でした。まだ撮影中ですが、かなり良い感じに仕上がってきていて、来年のフェスティバルに出展予定です。
映画「TO FEEL HUMAN Ⅱ」より
●これから挑戦したいことは?
最近、自分で作品を作りたいと思っています。また、英語を学ぶことで自分の可能性が世界に広がること、俳優という職業の素晴らしさ、夢や希望を育くむ心を、日本の様々な学校で、今の子供に伝えたいです。その第一歩として今度、ニベイ・テラサキ・ファウンデーションで初講演をさせて頂きます。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

