Los Angelesの顔
vol.26 佐藤 了さん
2016-10-08
シェフ・80年料理オリンピック 金メダリスト(米国チーム代表)
熊本地震復興支援のためLA七夕祭りでの南加県人会協議会ブースで手作りワンタンを販売した
●さまざまなコミュニティイベントで料理を通してのボランティアをしていますが、そのきっかけは?
引退しても料理でみなさんが笑顔になるのを見るのが大好きです。みなさんにこれまで助けられてきたので何かの形でお返しをしたいという気持ちと健康だから何かできないかなという想いが常にありました。だからボランティアをしていて楽しいですよ。“やってあげている”ではなくて“やらせていただいている”という気持ちです。
●今年4月には米国料理協会アカデミーのシェフ、マクミラン氏と宮城県石巻市で「がんばろう東北復興支援料理ボランティア」を開催しました。
1日目は宮城県水産高等学校の調理に通う学生に調理の指導をしました。学生から「習いたい」という気持ちがヒシヒシと伝わってきました。2日目は石巻市の被災者の方々のために、学生と一緒に食事を用意しました。彼らにとっては初の実践の場だったので現場独特の雰囲気を感じ取ってもらえたと思います。また招待客のみなさんが「おいしかった。また来てください」と喜んでくださって、私も嬉しかったです。
日米のさまざまな政府関係者・企業・団体がご協力くださったお陰でイベントを開催できました。少しでも日本を背負う若者に夢と希望を与えることができたのでしたら、これ以上、幸せなことはありません。
宮城県水産高等学校の調理の学生と佐藤さん(前列・左端)。イベント終了後には金メダルが学生全員に贈られた
宮城県水産高等学校と共に、石巻市の被災者たちの食事を作った
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

