今月の庭仕事
Lesson 199 ベアルート バラ
2017-11-29
アメリカの多くの庭で見られるバラですが、クリスマス前後から出回るベアルートの世話などをお話します。
店頭でベアルートのバラの芽が出始めているものは、新芽も出始めている証拠なので買わないようにしましょう。このようなバラを植えると出てきたばかりの弱い根の植え傷みが酷くなります。反対にシーズン途中で他のものに比べて芽が大きく膨らんでいないものは根が折れているか、他の損傷があるかなので買わないようにしましょう。またその種類の中でも非常に小さいバラは買わないようにしましょう。ミニバラのように元々小さいものでも、同種の中でも比べましょう。
バラを買ったらすぐ植えましょう。日が当たる場所などに長く置くと根が出てしまいます。植え方としては、まず植え穴を掘ります。土が硬い場合はその周りも堆肥などを施して深く柔らかくします。粘土質の場合は、普通の土の手触り感覚になるまで荒い砂を入れましょう。根が広がる深さや広さなどの範囲を考慮して、それ以上の範囲を改良してくだい。
植える手順は、まず穴の底に根の張りに合う大きさで低く土を盛ります。そしてその上に根を広げて置きます。次に周りの土を穴に入れながら、同じくらいの速度で水を注ぎます。この作業は根の周りの空気を追い出すためでバラを揺すりながらやります。この手順が、成功するかしないかが一番大事な点です。これさえしっかりやれば、ほとんど成功します。これでも成功しない場合は、根が大きく損傷していた、バラが乾いて弱っていた、新しい根が出過ぎていた、肥料をあげすぎたかが原因です。
その後の管理はバラの周りに土を盛り、水やりが簡単になるようにします。新しい葉が出てきたら、周りに堆肥、わら、落ち葉などを厚く敷きましょう。これによって夏でも土の温度を涼しく保ち、水やりの間隔も長くなります。育ち始めたら2、3ヶ月に1回はバランスのとれた肥料をあげます。窒素分だけのものは避けるか、あるいはほんの少しだけにします。そして9月の初め頃に秋の軽い剪定をすれば、また新しい薔薇の花がたくさん見ることもできます。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。