キム・ホンソンの三味一体
vol.99 離婚しても子どもを幸せにするためのセミナー
2018-05-11
先日、離婚をした日本人の母子家庭のためのプログラムをコーディネートされている非営利団体の方とお話しをする機会がありました。その方によると、アメリカであっても日本人コミュニティーにおいては「離婚」ということに対して依然と偏見があるとのことでした。
以前ソーシャルワーカーとして働いていた頃、離婚に関する悩みをお聞きすることが多々ありましたが、そこでもやはり偏見の問題はありました。日本的な文化や社会通念が押し付ける「幸せな家庭像」というものから外れる「離婚という現実」は、もはや本人同士の夫婦の問題だけではなく、子供はもちろん家の外でのそれぞれの人間関係にまで及びます。
こういった偏見があるがために、夫のDVをはじめその他夫婦関係が持続不可能な理由があったとしても、子供がかわいそうだと思い、自分さえ我慢をすればと辛い思いをするケースがあるのではないでしょうか。そして、いよいよ耐えられなくなり、第三者のヘルプを受けて苦しい過程を経てやっと離婚が成立したとしても、必ずしもすべてがハッピーエンドになれないこともあります。子供は親の離婚を自分が十分に良い子でなかったからだと自分を責めることがよくありますし、そのことで母親もまた離婚を決めたことを自責することがあることも事実です。
5月12日の午前10時、心理カウンセラーの方と協力して「離婚しても子どもを幸せにするためのセミナー」を計画しています。人と違うことを恐れずにそれぞれの幸せな家庭をそれぞれが定義することをサポートするためのイベントです。
講師：心理カウンセラー 出蔵みどり、牧師・元ソーシャルワーカー キム ホンソン
日時：5月12日土曜日午前10時から12時（９時30分開場）
場所：FOS Lutheran Community, 2706 W. 182nd St., Torrance, CA 90504
費用： 無料
お申し込み：mdekura@gmail.com, TEL (714)351-1151 （要予約）
セミナーの内容：離婚手続き中の親、またはすでに離婚した親が、子どもの心を癒すためにできることをお伝えします。何年も前に離婚した方、お子さんがすでに成人している方のご参加も歓迎いたします。離婚しても子どもたちを幸せに育てませんか。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
牧師、コラムニスト、元ソーシャルワーカー、日本人の奥さんと3人の子供達に励まされ頑張る父親。韓国ソウル生まれ。中学２年生の時に宣教師であった両親と共に来日。関西学院大学神学部卒業後、兵役のため帰国。その後、ケンタッキー州立大学の大学院に留学し、1999年からロサンゼルスのリトル東京サービスセンターでソーシャルワーカーとして働く。現在、性的マイノリティーをはじめすべての違いを持つ人々のための教会、聖霊の実ルーテル教会 (Torrance) と復活ルーテル教会日本語ミニストリー(OC, Huntington Beach)を兼牧中。
