キム・ホンソンの三味一体
vol.109 年の功で良さが分かった(?)
2018-12-13
子供の頃に好きだった食べ物はカレーとハンバーグでした。高校生か大学生の頃は焼き肉、ラーメン、ステーキが世界で一番うまいものだと思っていました。その頃にはやはりその程度の味覚しか持ち合わせてなかったので焼き肉やラーメンが自分にとっては一番美味い食べ物だったことは事実だと思います。おそらくその頃にフレンチコースを食べたとしても何一つ美味しさは分からなかったでしょう。年の功という言葉がありますが、最近になってやっと今までは分からなかったモノの良さが少しずつ分かって来ているような気がします。
若い頃は退屈な場所でしかないと思っていたミュージアムで(よく分からないままでも)最近はよく絵画や芸術品を楽しむことが出来ますし、クラシックミュージックもなんだか以前よりは少しは聞けるようになりました。今でもステーキやラーメンは確かに美味いのですけれども、それに加えてフレンチコース料理の一品一品の味と一連の流れを含む食事全体の雰囲気を味わえるようになったのは、やはり年をとって色々なことが少しずつ分かって来た近頃です。皮肉にも美しい芸術品を美しいと観賞できるようになったのは、老眼になって小さい字が見えなくなってからということになります。
ところで自分の本職である牧師の仕事に関しても、近年になってから以前よりもっと理解が深まったような気がします。特に礼拝に関して言えば、以前にはバンドの演奏を入れる等、やたらと新しいものを盛り込んだものが良いと考えていましたが、近年になってからはキリスト教本来の礼拝様式の良さがもう少し分かるようになりました。コンサート付きの講義のような礼拝ではなしに、言葉だけでなく礼拝を構成する一つ一つの要素が神からの慰めと平和と愛を語るような礼拝を目指すようになったと思います。
2019年1月13日、いよいよ日本語によるルター派(宗教改革を行いプロテスタントの始まりとなった教会)の礼拝が始まります。クリスチャンでも他宗教の方や無宗教の方でも大いに歓迎いたします。ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。
「聖霊の実ルーテル教会」初の日本語礼拝
2019年1月13日(日)、午後2時
2706 W 182nd St Torrance, CA 90504
Khs1126@gmail.com (310) 339-9635
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。