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コラム

編集部
『 命の電話 』友の会 ②   

2019-01-05

「友の会」にかかっている

渡邉京子さん  『命の電話』友の会共同会長

 私は、大学を卒業後に、ロサンゼルスのリトル東京ビジネスアソシエーションで働き始めました。当時はバブル期で、日本から多くの企業がアメリカに進出してきた時代で、私は、ロサンゼルスの日系社会には、80年代始めから深く関わっていました。

 ある日、知り合いから日系ヘルプライン『命の電話』が存続の危機だと聞き、「支援する会」への入会を勧められたので入会しました。

 日系ヘルプライン『命の電話』への相談は匿名で、秘密厳守でもあるので、コーラー(電話をかけてくる人)のお住いの地域や年齢などの記録もとっていなかったそうで、コーラーについての統計データがありませんでした。

 また、日本語に特化したサービスだったこともあって、アメリカ政府機関などからの補助金をもらうことも難しかったようです。

 とにかく資金を集めなければ存続できないので、資金集めに奔走したのを覚えています。

 お陰で、毎年ご寄付くださる方々が現れて、現時点では運営を継続することができています。

 日系ヘルプライン『命の電話』は寄付で運営されているので、私たち「友の会」にかかっていますが、今後はどうなるのか、全く分かりません。以前に開催した資金集めのイベントで集まった資金があるので、当面は持つでしょうけれど、今後のことは分からないのが現状で、「友の会」で話し合いをすることになっています。

『命の電話』名称について

 日本にも同じ名称で『いのちの電話』があって、日本全国からいろいろな悩み・相談の電話がかかってきています。中には「自殺したい」という大変深刻な内容の電話もあるそうです。

 『命の電話』と聞くと、この日本の『いのちの電話』をイメージする人がいるのではないか、『命の電話』というと「死」に近いイメージを持つ人がいるのではないか、アメリカでは『命の電話』という名称ではなく別の名称がふさわしいのではないかなど、いろいろと懸念される方もいますが、母国を離れて異国で暮らす者にとって、特に大事なものは己の「命」です。「命」を大事にするための呼称としては、『命の電話』という名称が一番インパクトがあって分かりやすいと考えています。


命の大切さを、子供は分かっている

 以前、「支援する会」が主催して、「命」をテーマに、日本語作文コンテストを開催して、ロサンゼルスに暮らす日本語学校に通うお子さんたちにご応募いただきました。

 作文を読ませていただいて、子供たちは、みんな、まだ若いのに、命の大切さを分かっている。作文を読んで、「支援する会」メンバーが泣きましたね。子供たちに励まされて、「支援する会」そして「友の会」を続けています。

 *1月12日付け号に作品集『いのち』からの作文を掲載します。

日本語が通じるところが欲しい

 去年、私は入院をして、その時に、看護師さんが話す英語が分からないことがありました。アメリカにはもう40年もいるのに、「ププはどうか?」「ピピはどうか?」と聞かれても、私は子供がいないので、全く分かりませんでした。

 やはり、大切なのは言語です。日本語が通じるところが欲しいです。

 現在、スマートフォンで使える翻訳アプリもありますけれど、もし半身不随にでもなったらアプリも使えないですから、マシーンでは、言語の問題は解決しないでしょうね。

 だから、日系ヘルプライン『命の電話』の存在は、とても大切です。

 *『命の電話』を支援する「友の会」に関心のある方は、本紙11ページの詳細をご覧ください。

日系ヘルプライン『命の電話』<秘密厳守>

 一人で悩まず、迷わず、ためらわず、どのようなことでも、いつでもお気軽に日本語でご相談ください。

◆受付時間: 月〜金 10:00 ~ 22:00
◆電話: 1-213-473-1633
1-800-NIKKEI-1
1-800-645-5341
◆相談内容
ー離婚の問題で悩んでいる
ー死にたいと思っている
ー永住権の問題
ー交通事故に遭い困っている
ー起訴問題
ー住宅問題
ー家庭内暴力
ー育児で悩んでいる
ー子供が非行に走ってしまった
ー友人がいない、孤独を感じている
ー社会福祉を受けたい
ー医療問題
ー健康問題

◆日系ヘルプライン『命の電話』
 ロサンゼルスに拠点を置く電話情報照会サービスの非営利団体。寄付によって運営されています。日系アメリカ人、日本人永住者、留学生、駐在員家族などが利用しています。

◆リスナーを募集しています。
 興味がある人は、以下まで。
電話:213-473-1633
ウェブサイト:www.nikkeihelpline.org

◆『命の電話』友の会
 関心がある方は、以下まで。
半田さん hanlaca@gmail.com
渡邉さん knabeatu@gmail.com


=文・写真 Tomomi Kanemaru


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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