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コラム

Los Angelesの顔
No. 62 mimiさん

2018-06-16

シンガー


 ーシンガーになったきっかけは。

 私の時代は洋楽が主流で、それに伴いダンスも流行っていました。ダンスに関して人に負けたくないという気持ちが強くあり、その延長で「赤坂MUGEN」のダンサーになりました。

 「赤坂MUGEN」は1968年にオープンして一世を風靡したディスコクラブで、ゲストには、B.B King、ティナ・ターナー、バーケーズ、エドウィンスターなどの超一流の黒人大物スターが出演していました。

 その中でも歌だけではなくステージパフォーマンスが素晴らしいティナ・ターナーに魅了されて、「自分がこれから進む道はこれしかない!」と、シンガーになりました。

 歌を始めた時からプロのバンドに誘われ、プロとして歌い始めた私ですが、勿論ティナ・ターナーのようには唄えず、無理に声を出して、ポリープの手術も受けました。

 手術後に、本格的な発声を習おうと思い、2年間クラッシックを習い、そして長く唄うためにはジャズを習った時期もありました。

 この経験が今の自分の基礎になっていますし、この頃からシンガーとしての私が出来上がった気がします。

 ーアメリカで印象に残っている活動は。

 渡米後の1992年、唄い始めた頃に影響を受けていたグラハムセントラルステーションに正式メンバーに抜擢されて、運命的なものを感じました。

 日本で活動をしていた時に彼らの曲をコピーしていたので、全ての曲を唄える日本人の私に、リーダーのラリーもビックリしていました。その後、ラリーが中心になり「エディー・マーフィー」バンドを結成して、そのバンドメンバーとして「モントルージャズフェスティバル」やアメリカEASTツアーを回りました。

 既にアルバムをリリースしていたエディーでしたが、パフォームは初めてだったので彼の自宅近郊のニュージャージーで一か月半リハーサルをしました。リハーサルと言っても、驚いたことに、ニューヨークの劇場を貸し切っての練習で、映画スター、エディー・マフィーの凄さを垣間見ました。

 その後、ブラザース・ジョンソン、サイドエフェクトなどのグループに参加し、90%以上が黒人というバンドで唄っていました。 ーR&B・SOULミュージックの魅力について。

 ディスコや米軍キャンプでのシンガーから始まり、その後は、ジャズ・鈴木勲バンドでのジャズ・フュージョンシンガー、そして芸能界と色々なシーンで唄ってますが、一貫して好きなのはR&B・SOULミュージックです。

 ダンスが好きということがリズムのあるR&Bに惹かれることになります。そしてR&B・SOULシンガーたちの心の底から「叫び、唄う」という音楽が特に惹かれました。

 黒人音楽が好きで、本物になりたいと思いアメリカに移住、アメリカ人バンドからお声が掛かり、仕事が出来ることが自分の選んだ道が正しかったと思う私です。

 ーmimiさんは、渡米前に、「ひとつ年上」「エピローグ」「ラスト・トレイン」などをヒットさせて、日本の芸能界でも活躍していました。日米のエンターテーメントの違いは。

 日本人の優しい心、きめ細やかな気配りはミュージシャンとしてはプラスです。

 でも何々ぽい!とか人と同じことをすることで安心するところがある日本体質はマイナス。アメリカでは人と違う個性がなければミュージシャンとしては大成しませんね。

 ーロサンゼルスでのヴォーカル指導について。

 3年前からヴォーカル指導もしています。日本人の方が中心で日本の曲からジャズまで幅広いジャンルを教えています。自分の経験をいかし、声の出し方、歌い易くなる方法などを指導しています。

 生徒の中にはプロ志望、プロ級の方もいらっしゃいますが、カラオケで思ったように歌いたいと思ってる方がほとんどです。

 年に2回の発表会は、目標を持ち、歌をレッスンしてゆくという生徒たちの楽しみでもあります。

 歌を通じ人生が楽しくなれば最高ですね!
 歌に興味がある方は、連絡をください。

 ー今後の活動は。

 日本では年1回くらいライブをしています。今年も11月に東京と沖縄に行く予定です。
 自分らしい歌を長~く唄っていたいと思います。

<2018年6月16日掲載>


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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