Los Angelesの顔
No. 63 Yuki "Lin" Hayashiさん
2018-06-28
Bass Player/Music Director
ー日本からアメリカに拠点を移して6年が経ちましたね。現在の活集は。
今メインでやっている活動は、毎週月曜日にハリウッドのDirty Laundryで開催される音楽イベント「SuperSoul Monday」に出演するソウルシンガー、Jason Joseghの後ろで弾いています。このイベントはLAのメインストリームで活動するミュージシャンなら大体の人が知っています。
毎週日曜日には、Loud As Funkというグループで、カルバーシティにあるSeventy7 Loungeというバーで演奏しています。またこのグループで他のイベントにも出演する時もあります。
Yukiさん(中央)とLoud As Funkメンバー
一昨年からLA在住のプロデューサー・シンガーソングライター、JMSNの音楽活動に参加させていただいています。過去に2枚のアルバムに参加して、去年はUSツアー、ヨーロッパツアー、アジアツアーを一緒に回りました。
僕はどこにも所属しないインディペンデントのミュージシャンなので、本当に様々な場所で様々なシチュエーションで演奏してます。ほぼ毎日どこかで弾いてます。
ー音楽の魅力は。
人を幸せにすることもできるし、人を悲しくさせることもできる魔法のようなものだと思っているので、それだけで魅力の塊です。正しく使えば世の中を変えることができると本気で信じています。
ー今までで、一番印象に残っている演奏は。
John Mayerが「SuperSoul Monday」に来て、一緒に演奏できたのは嬉しかったです。彼のアルバムにすごくハマって聞いた時期があったので、自分のヒーロー的な人と一緒にできたという意味で印象に焼き付いています。
一番“演奏的に”感動して今も心が震え続けて、感動が毎週更新され続けているのは、毎週日曜日に自分がやっているLoud As Funkのライブです。
その鍵となっているのがキーボーディストのDominique "Xavier" Taplinです。彼はまだ20代前半ですが、Princeが亡くなる前の最後のバンドメンバーでした。演奏がFunkyでカッコいいのは当然ですが、どんなビギナーミュージシャンも彼と一緒に演奏すると、そのビギナーだった人の演奏が輝きます。
音楽という魔法を自由に操れる人で、音楽で人を救うこと、世の中を良くすることが本当に可能なんだと証明してくれた人です。
ーLAと日本での音楽を取り巻く環境の違いは。
似ているところもありますが、違いはだいぶ感じています。音楽を取り巻く環境の違いはカルチャーの違いとも言えます。
音楽を黙ってじっと静かに聞くのが日本人で、とりあえずノリノリで踊りながらサウンドを楽しむのがアメリカ人というザックリした感じの印象は否めませんが、これは別にどっちが正しいという訳ではなく“そういうもの”というだけです。
ここから考えていくと、ミュージシャン的には静かなアコースティックサウンドが求められるのが日本で、爆音でファンキーな演奏が求められるのがアメリカとなります。爆音でファンキーな音楽を流しても平気な場所が多いのがアメリカで、アコースティックで弾き語りをしても周りから苦情が来そうなのが日本です。
人々の音楽への関心やそれまで聴いて育ったものが違う限り、国レベルで音楽を取り巻く環境は違います。でも、それはあくまでカルチャーであり、どちらが正しいと言うことではありません。僕は自分により合っているLAの環境を選びました。
ー音楽をするのに大切なことは。
音楽は音を使った会話と考えているので、自分が出したい音がそこにある前提と、人同士の会話と同じように相手の話(音)をよく聞くことだと思っています。
ー今後の活動は。
まず親に恩返しをしたいと思ってます。形はどうあれ、その為の自分が本気でやりたい音楽活動なら何でもやっていきたいですし、それに伴ってベースを今よりもっとカッコよく弾けるように、日々何かに挑戦していきたいと思ってます。
【Yuki "Lin" Hayashiさん】
フェイスブック:@yukilinhayashi
Instagram:@linboy363636
ブログ:ameblo.jp/yukilinhayashi
<2018年6月28日掲載>
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。