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コラム

Los Angelesの顔
No. 71 藤田恵麻さん

2018-10-27

2018年JSPACCシブリング会会長
Japanese Speaking Parents Association
of Children with Challenges


 ◆JSPACCのシブリング会に入会したのは、いつですか?

 小学6年生でシブリング会に入会しました。私は、今、高校3年生なので、今年で7年目です。
 ◆今年からシブリング会の会長に就任しましたね。

 去年と一昨年は書記をしましたが、今年は会長にと勧められて、、、最初は「どうしよう」と思いましたが、ずっと尾崎宏乃進さんと尾崎理子さんの兄妹が会長と副会長をしていたので、そろそろ私の番なのかなと思い、引き受けました。

 ◆会長に就任して、いかがですか?

 10月21日に開催したハロウィンパーティーで、初めて司会をして、どれだけ司会が大変なのかが分かりました。いい経験でした。会長になって、これまでとは全く違うと感じました。

 以前は、会長や副会長、年上の人に言われたことをすれば良くて、上の人に付いていけば良かったのですけれど、会長になると自分が決定することもあるので、それが難かしくて、大変でした。

 会長になると、することも増えて、責任感が出てきました。今回のハロウィンパーティーも、私に責任があるので、間違えないようにしようとか、参加した皆さんが楽しめるようにしようとか、考えなければならないことが、いろいろとありました。

仮想コンテスト1位に輝いたのは野口ファミリー(左)。ウルトラマンの衣装は手作りで、サウンドトラックはオリジナルという。鳥羽ファミリー(右)はハリーポッターとミニーちゃん=10月21日、ロサンゼルス


 ◆ハロウィンパーティーの準備は、いつから始めましたか?

 8月にシブリング会メンバーでミーティングをして、9月末にもメンバーで集まって、いろいろなことを最終的に決めました。その後は、メールやラインで連絡を取り合って、準備を進めました。パーティー当日には、シブリング会メンバーは、皆さんが会場に来る前に準備を始めて、いろいろな最終チェックをしました。

 ◆障がいのある兄弟姉妹がいる兄弟姉妹の会「JSPACC シブリング会」に入会しての感想を教えてください。

 私の弟は、ADHDとPDD-NOSという障がいがあります(*)。

 障がいには一目で見て分かる障がいと、見ただけでは分からない障がいがあります。私の弟については、見ただけでは障がいがあるとは分かりません。けれど、弟が話し始めたりすると分かります。

 弟は独り言が多いのですけれど、弟の障がいを知らない友達や障がいについて分からない友達は、最初、「なぜ、あなたの弟は一人で話しているの?」って、私に聞いたりします。あと変な目で弟を見たりします。

 けれど、シブリング会のメンバーたちは、私の弟のような兄弟姉妹がいて、私の弟に障がいがあることを分かっているので、変な目で見たり、失礼なことすることは全くありません。メンバーたちは、ちゃんと分かってくれるので、私は安心感があります。


藤田恵麻さん(右から二人目)ファミリー


 ◆以前に比べて、シブリング会のメンバーは減少しましたか?

 メンバーは少しずつ減ってきています。私と同じ年齢のメンバーがいないので、最近は、いろいろと難しいです。

 今はJSPACCメンバーの子供達は、とても小さいので、その子達の兄弟姉妹もまだ小さいです。けれど、兄弟姉妹が大きくなって、シブリング会のこととか、いろいろと理解できるようになったら、手伝ってほしいですね。

 ◆将来、進みたい方向はありますか?

 私の弟は、小さい頃、握力があまりなかったので、鉄棒やうんていができませんでした。そこで毎週一回、フィジカルセラピーに通っていました。私は、一度だけ弟がセラピストに抱えられて、うんていの練習をしているところを見たことがありました。その経験から、将来はフィジカルセラピストになれたらいいなと思っています。

 私は、今、高校のチアリーディング部(チア部)に所属していますが、チアやダンスで、フィジカルセラピーができればいいと思っています。

 難しいのは分かっていますが、私は、チアやダンスの方が楽しいので、ダンスの楽しさとかを教えられるかなと思っています。

 ◆チアは楽しいですか?

 楽しいです。チアにはいろいろな種類があります。バク転をしたりするタンブリング、人を持ち上げるスタンツ(組み体操のようなパフォーマンス)、ダンスなどです。人によって得意な種類が違いますが、私は、人を持ち上げるベースが好きです。私はスタンツのトップ(一番上に乗っている人)もできますが、ベースの方が楽しくて好きです。

 チアはチームワークで、トップやベースの人たちが、お互いに信頼し合って、パフォーマンスができます。

 ◆シブリング会も、チアのようにチームワークですね。

 そうですね、シブリング会主催のハロウィンパーティーもチームワークで、できました。

 弟が生まれなかったら、このような体験はできなかったから、弟には感謝しかないです。

ハロウィンパーティーで飾られたJSPACCメンバーの子供達によるアート作品。左はエニシ・アクツさん作の粘土で作った作品。右はモモカ・マチダさん作の絵画=10月21日、ロサンゼルス


◆JSPACC(Japanese Speaking Parents Association of Children with Challenges『手をつなぐ親の会』)は、ロサンゼルスを拠点とし、障がいを持つ子供達の、日本語を話す親たちが組織するサポートグループ。ロサンゼルスの非営利福祉団体であるリトル東京サービスセンターの協力の下、1994年に再結成された。 障がいを取り巻くアメリカの法律やシステム、常識の違いを日本語で学びつつ、精神的にも支え合うことで、各親の自立をサポートしていくことを目的に活動している。ウェブサイト:www.jspacc.org
◆JSPACCシブリング会は、JSPACCメンバーの子供で構成され、障がいのある子供の兄弟姉妹の会。現在のメンバーは小学生から大学生。

*ADHD(Attention-deficit hyperactivity disorder)注意欠陥・多動性障がい。

*PDD-NOS(Pervasive Developmental Disorder - Not Otherwise Specified)特定不能の広汎性発達障がい。


<2018年10月27日掲載>


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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