Los Angelesの顔
石口 玲(レビンズ出口静子)さん
2018-12-15
「浪漫川柳」代表・
川柳愛好家・
写真愛好家 日系ヘルプライン友の会メンバー
◆いつ、川柳を始めましたか?
私の伯父が、東京で演芸プロダクションを経営していたので、子供の頃から落語家や漫才師が、身近にいる環境で育ちました。中高校生頃から7・5調の言い回しの駄洒落会話を楽しんでいました。
本格的に川柳を始めたのは2011年頃で、ロサンゼルスで50年の歴史を持つパイオニア川柳会に入会しました。童話作家で川柳研究家の関三脚さんに勧誘されました。
◆2012年11月に創刊した電子版・月刊句報『浪漫川柳』は、石口さんの発案だそうですね。『浪漫川柳』について教えてください。
あまり堅苦しくならず、日米を繋ぐ心の交換の媒体・運び屋を川柳にしようと思い、始めました。日本語が持つ深さ、粋さ、人生や生活の中のユーモア、悲しさ、厳しさを楽しもうと思ったからです。
内容は、写真やイラストを題材とした印象吟、時事吟、雑詠、毎月の課題川柳、会員便り、会員の自己紹介などです。上手とか、下手とかのポイントもつけず、受信順位で掲載して楽しんでいます。
いつか川柳も世界を結ぶemailを通して交換する時代が来ると思い、『浪漫川柳』では、emailのみで作品を受け付けています。あくまでも “常識が基盤”が基本方針です。
メンバーは、アメリカと日本に在住の約20人です。いつの日か、あちこちの国とも繋がりたいですね。“世界の川柳”になりたいです。
◆「川柳をやって良かった!」と感じる時は?
川柳の創始者(前句附点者)、柄井川柳(からい せんりゅう)が生まれて300年です。でも、その当時に詠まれた川柳も、今の私たちが詠む川柳も同じなんです。今はコンピューターがあって、便利になって早い時代になったけれども、人の心の喜怒哀楽は、300年前も現代も違わない。川柳を詠むと、人の心は時代や国に関係ないと感じます。これが、川柳をやって良かった!と感じる時ですね。
「川柳は日米繋ぐ横断橋」であり、いつの日か「川柳は世界を結ぶ宅急便」という広がりを、私は夢見ています。
◆2014年に『女70歳のアメリカ一人旅』を出版しましたね。ルート66を一人で旅したきっかけを教えてください。
主人が引退したら2人で、ルート66を旅する予定でしたが、主人が1997年に亡くなったので、計画が頓挫していました。けれど、2012年になって70歳で「やるか!」と一念発起して、単独で旅をしました。
行程はルート 66だけではなく、シカゴに到着後は、インターステート 80〜15を走り、総距離は7000マイル(11265.41キロ)。
全工程で通過した州は、合計12、13州でした。
◆その旅で、何を感じましたか?
自分の予想していた通りの“古き良きアメリカ”、“アメリカ人の心の優しさ”をたっぷり味いました。旅を通して、自分の人生モットーである「To Do is better than Nothing+情熱」に間違いはないと、確信しました。
◆これから挑戦したいことは何でしょうか?
挑戦と言うほど大それたものはありませんが、いつも夢は追っています。現在、自分史をまとめ中。川柳をまとめ中。エッセイをまとめ中。また本を出版したいですね。でも、いつ、できるかな?お金の算段もあるし・・・。
けれど時間とお金があったら、また単独で旅をしたいですね。今度はモンタナに行きたいですね。
夢は婆さんになっても、どんどん広がります。夢は生涯持たなくちゃいけません。
「何もかもなくなり残るは食い気のみ」という歳になったので、ボケを注意し、「アノソレで用事を済ます昨日今日」と、ならないように肝に命じたいですね。
【石口 玲(レビンズ出口静子)さん 】
37日間かけて達成したルート66、インターステート80、インターステート15の単独旅行記『女70歳のアメリカ一人旅』には、1日一句詠んだ川柳(合計66句)と、6歳から自分のカメラで写真を撮り続けるほど「写真好き」の石口さんが撮影した写真が満載。
購入方法:新葉館ネットストアHP。
https://shinyokan.jp/netstore/products/detail.php?product_id=1270
または、アマゾンや、最寄りの書店で。
動画&BGM:www.youtube.com/user/bonkura00/videos
ブログ:「桂文楽と出口一雄」友人・松風亭日乗とのコラボ
http://densukedenden.blogspot.com/2014/11/blog-post_26.html
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<2018年12月15日掲載>
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。