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コラム

Los Angelesの顔
No.78 大須賀美津子さん 1

2019-02-19


Mitsuko Floral オーナー
フローラルデザイナー
フローラルインストラクター


 ◆長年、サンフェルナンドバレーでFloristを経営した後、ビジネスを売却して、再び修行をしたそうですね。

 15年間、お店を経営して、井の中の蛙だったかもしれない、世の中を知らないと花の動きが見えないと思いまして、一から修行をしなおそうと決心しました。修行するお店はリサーチして見つけて、コネクションは全くありませんでしたが、ビバリーヒルズにあるLA Premierという有名なフローラルデザイナーがオーナーの店の門を2010年に叩きました。そこで採用試験を受けて、オーナーが「作り方がとても良い」とおっしゃってくださり採用していただきました。

 ◆フリーランスになってみて、いかがでしたか?

 このお店は、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞でのパーティーのセンターピースなどを担当していて、他にもホテルや舞台などの仕事をしていました。

 ある時、ゴールデン・グローブ賞のパーティーに飾るセンターピースを制作しました。大きなフットボールシェイプのセンターピースを、150本のバラだけで作るものでした。私はお花のインストラクターもしていたので、作り方をすぐに考えて制作に取り掛かりました。他にも大勢のスタッフがいましたが、作り方が分らなかったようで、私の作り方を見ながら制作が始まりました。

 一つのピースに1時間もかかるほど大きなサイズでしたが、メキシコ系のスタッフは作業がとても速いんです。場数を踏んでいるので仕上がりも綺麗です。この業界ではクオリティの高さだけでなく速さも必要だと学びましたし、この業界はこのようなスタッフが支えていることも分かりました。

 ある時は9時間で、70個のセンターピースを一人で制作しなければならなくて、制作時間を計算すると14時間はかかる仕事内容でした。けれどオーナーから「いろいろ考えないで手を動かす」と言われて必死に制作しました。そんな中でも私は「速く、丁寧に」を目指していたので、オーナーは仕上がりに大満足してくださいました。

 ◆それから独立されたんですね。

 2年間の修行をすると今度はイベントやウェディングのお仕事をしたくなりました。お花屋さんの経営と違い、どのように営業したらいいのか、ロケーションはどこがいいのか、全くわかりませんでした。まずは自宅のガレージからスタートすることにしました。

 私は満足しなければ気がすまない性格で、お客様のご予算も考えながらですが、綺麗だなと自分が納得するまで、そしてお客様が喜んでくださるところまでやります。手抜きは絶対にしません。しばらくするとお客様が増え始めて、パーティーなども頼まれるようになりました。


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※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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