Los Angelesの顔
No. 80 みあた 咲さん 2
2019-03-02
女優、声優、司会 通訳、翻訳、英会話教師、ほか
新作『Stray』上映中
『Stray』のポスター。中央に、みあたさんと福島さんが共演した“謎の鍵”となるシーンが…。
◆3月1日から咲さんが出演している『Stray』の上映が始まりました。映画の内容と見所は。
『Stray』はスーパーナチュラルの力を持った遺児が主役のミステリー映画です。主役は『Suicide Squad』に出演した福原かれんさんと『Unbroken』に出演したギターリストのMiyaviさん。私は母親役のキョウコを演じています。
日本人のキョウコ(私)がアメリカで奇妙な殺され方をして、その謎を解こうとするアメリカ人女性刑事(クリスティーン・ウッズ)とキョウコの娘ノリ(かれん)。ノリの家系の「継承」が謎を解く鍵となりますが、その継承とは…。
見所は映像の美しさです。ジョー・シル監督は画に物凄くこだわりがあって、絵葉書にできそうな場面がたくさんあります。この作品は彼の長編映画の初監督作品で、ニューポートビーチ映画祭で新人賞を受賞しました。ストーリーが奇妙で次の展開が予想できないところも私は好きです。あと、かれんさんの可愛らしさとMiyaviさんの格好良さも抜群です!
福島かれんさん演じるノリ(『Stray』から)
◆『Stray』には日本的な要素があるそうですね。
日本の“先祖を大事にする心”ですね。
私がキャストとして参加する前から、英語のオリジナル脚本に 「keisho」という言葉が入っていました。 「継承」つまり「先祖代々引き継がれたもの」。日本人は普段から「家系の名前に傷がつくので悪いことをしてはいけない」「人に迷惑をかけない」と言いますが、これは日本独特の文化だと思います。
このような日本的要素が、脚本家、演出、プロダクション会社に日本人が一人もいないアメリカ人スタッフだけで作られたなんて、私はこの映画に入ってとても驚きました。
このように日本人の話をあえて組み入れてくださり、日本文化に興味を持ってくださるアメリカ人が増えていることが表れていて、大変うれしく思っています。
シル監督は日本人が見ても違和感がないものに仕上げようと頑張っていらして、いろいろと私のアドバイスも訊いてくださいました。
作品に関する決定権は監督だけでなく多数のスタッフが関わるので、私の意見が全部通ったわけではありませんが、監督が私に質問してくださっただけでも彼の作品に対する心遣いや情熱が感じられました。
Miyaviさん演じる超能力者(『Stray』から)
◆撮影秘話を教えてください。
撮影日の数週間前に、シル監督が私、かれんさん、おばあちゃん役のタカコ・フィッシャーさんを自宅に集めて映画に使う家族写真を撮影したり、脚本読みをしたりしたので知り合いになってセットでも楽しく演れました。
Miyaviさんとの撮影は彼の勢いに面と向かって込み上げた感情に任せただけなので彼に多謝です。
またノリがバスタブで水に浸かるシーンでは、仰向けに水に浸かるのは簡単そうに見えて大変なんです。かれんさんは鼻に水が入って痛いの懸命にこらえて、頑張っていたのを覚えています。
みあた咲さんのプロフィールとSNS
広島県出身。15歳で両親と渡米。ミシガン大学卒業。現在LAを中心に舞台、映画、テレビ番組、コマーシャルで女優として活躍。LAのローカルTV番組「JATVニュース」でキャスターを務めた経験をいかし、現在は企業やコミュニティ・イベントでMCなどでも活躍中。また通訳・翻訳・コンサルティング会社「Saki LLC」(www.sakiusa.com)を経営。
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『Stray』上映
上映日時:3月1日(金)〜7日(木)
1、6、7日 7:40PMと10:00PM
2、4、5日 2:20 PMと 4:30 PM
3日 6:10 PMと 8:20PM
劇場:Ahrya Fine Arts Theater
8556 Wilshire Blvd, Beverly Hills, CA 90211
チケットオンライン:
www.laemmle.com/films/45523
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※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。