編集部
長編映画『アナザー・イエスタデー』で好演! 池田直之が最優秀助演男優賞!! 3
2019-04-06
日本人であるとは。
最近、やっと日本の作品に出たいと思えるようになってきました。
これまでは、アメリカの映画に出たい、英語で演技がしたいと思ってやってきました。僕が英語を話せるから、それが僕の長所だと思ってやってきました。
けれど最近、僕が日本人だということが長所だと思えてきました。日本人の僕だから英語を話せて評価されるんだって。日本の監督さんや俳優さんと演技をして、そこでも評価されたい。よくよく考えたら、これは昔から自分が思っていたのかもしれないです。
僕にとっての日本は大変です。たくさんの俳優さんがいて、あの中に入ってある意味競争しなくてはいけない。
日本にいる俳優さんと僕の違いは、僕は英語を話せて、ロサンゼルスで英語で演技をした経験があることです。
ハリウッドのいろいろな映画に出たいですし、出ると思っています。そしてこのことで日本の映画に出ることも、より可能になるんだなと思います。
僕が英語を話せることはアメリカに対して長所なのではなくて、日本に対して長所なんだと気づきました。アメリカでは英語がうまい人は他にも大勢いるので長所にはならない。アメリカ人からすると、“日本人”という“僕”が長所になると思います。
今後、日本の映画で日本の監督さんや俳優、観客に評価される演技ができたならば、それがアメリカで僕の長所になる気がします。
日本の映画に出て、たくさん日本語のセリフをいただいて演技をしたいと思うようになりました。やはり僕は日本人なんだなって。
僕が日本人であることを大事にしたいです。これからすごく楽しみです。
【池田直之さんプロフィール】
愛知県出身。日本では中学と高校の教師だった。2009年に渡米し、現在は映画や舞台で活躍中。2015年には映画『アメリカンひきこもり』で助演男優賞にノミネートされた。
(文・写真 金丸智美)
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※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。