編集部
初代 川柳 生誕３００年記念 ② 十六代宗匠 尾藤川柳が初来羅！！
2019-04-26
５０年以上もロサンゼルスで活動を続けているパイオニア川柳吟社が、５月１８日、「十六代 尾藤川柳氏を囲むゆうべ」をトーレンス市で開催する。
川柳嗣号者による初めてのアメリカ講演会に先駆けて、十六代川柳氏に名前と英才教育について聞いた。
ー正式な名前について。
①宗匠名は、「櫻木庵川柳」。允可によって許された名です。②一般名称は、「十六代川柳」または「尾藤川柳」。③「十六代 櫻木庵川柳」と使うのは、よほど重い公式の場です。④「櫻木庵 尾藤川柳」も特殊な場合のみで、おおむね①ないし、②が用いられます。
ー「櫻木庵」の意味について。
「川柳」というのは〈号〉です。宗匠名、選者名と言っていいでしょう。
「櫻木庵」というのは別号で、〈庵号〉とか〈堂号〉と呼ばれるものです。伝統的に文人や画家は別号（画家の場合には〈画姓〉など）を持ちます。多くは、師匠により与えられ、宗匠として立机（または独立）を許された証です。
「櫻木庵」は、特に十五代脇屋川柳師より授かったものです。
私は、それ以前に、父の尾藤三柳から「玄武洞」の別号を貰い「玄武洞一泉」という作家号で活動していました。
ーお祖父様の尾藤三笠氏とお父様の尾藤三柳氏も川柳家ですが、小さい頃から川柳について英才教育を受けたのでしょうか。
父の尾藤三柳は川柳界の第一人者で、私はこの人を超えられないと思い、同じ芸術でも絵画の方を専門として学びました。
幼いころから川柳をやらされたのですが、英才教育といったものは受けておりません。むしろ川柳から逃げていました。しかし、川柳が嫌いであったわけでなく、尾藤三柳著の『川柳総合事典』編纂の手伝いや川柳学会の事務局をやるという立場から、何時の間にか川柳の水にどっぷりと漬かってしまいました。
十六代目 櫻木庵 尾藤川柳 氏 略歴
祖父、父ともに川柳家。１５歳より川柳を始め、昭和56（１９８１年）に十五代目・脇屋川柳氏に師事。平成29（２０１７年）に十六代目川柳を襲名。川柳を学問としても伝える。川柳学会を創設。朱雀洞文庫を創設。川柳講座、著述、公募川柳の選者等、幅広く活躍中。著書多数。
十六代 尾藤川柳氏を囲むゆうべ
◆柳話：川柳の楽しみと文化・北斎170年／川柳とは（発祥と文芸理念、「川柳260年」）／初代川柳と川柳の三恩人について／葛飾北斎と川柳（北斎の目は川柳で研ぎ澄まされた）／アメリカの川柳（日本での照会映像）／川柳の楽しみ（生きた川柳のために）
◆お題：「つなぐ」（興味がある人は三句作って持参。持参しなくても参加可能）
◆日時：5月18日（土）5pm～7pm
◆参加費： $10
◆会場： Redac Gateway Hotel, Torrance
20801 S. Western Ave., Torrance, CA 90501
◆お申込＆お問合せ先：
310-257-9440(石口）310-828-4734(宇都）
◆十六代川柳氏ウェブサイト：ドクター川柳
www.doctor-senryu.com
◆フェイスブック：
＠senryu.bitoh
（つづく）
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
日刊サン編集部
