キム・ホンソンの三味一体
vol.142 地球にとって人類とは...
2020-10-08
先週の礼拝の中で、とてもすごい譬(たと)え話しが読まれました。ある人がぶどう園を作り、雇った農夫たちにぶどう園を預けて遠い外国へと旅に出ます。数年後、その主人は収穫を受け取るために農夫たちのところへと使いたちを送るのですが、農夫たちはその都度その使いたちを殺してしまいます。そこで最後に、主人は自分の息子を送ると敬ってくれると考えて息子を送るのですが、農夫たちは「跡取りが来た。殺して相続財産を我々のものにしよう」とその息子までも殺してしまうのです。
これはイエスが当時の腐敗した権力者達を雇われ農夫に譬えた話しです。なんだか現実離れしていてすごいとしか言いようのない話ですが、同時に、私達人類にとってもどこか重なるところがあるように思えます。人類はこの地球の一部でしかない存在です。この世界が神によって創造されたと信じる人々からすれば、人類はただの管理人に過ぎません。しかし、人類はこの世界の主人であるかのように振る舞ってきたのではないでしょうか。
自分たちの利益だけを考えて乱開発を続けて自然を破壊し、乱獲によって生態系を狂わし、資源の浪費、環境汚染などにより地球温暖化という結果を引き起こしてしまいました。以前に一度紹介したことがありますが、ビビアン・リーチさんの「コロナ・ウイルスからの手紙」という詩を思い出しました。
「地球は助けを求めて泣き叫びました、ひどい洪水、水害にも、あなたがたは耳を傾けなかった。あなたがたは、まるで地球の話を聞こうとしなかった。
だから私は生まれました。私はあなたがたを罰するために生まれたのではありません、あなたがたを目覚めさせるために生まれたのです。
私はあなたがたを発熱させました、地球が燃やされているように。私はあなたがたに呼吸器系の問題を与えました、地球の大気が汚染で充満しているように。私はあなたがたに弱さを与えました、地球が毎日弱っていくように。」
毎年繰り返し起こる豪雨や山火事、台風やハリケーンなどの自然災害が起こる度に、なんとか自分や家族、友人や知人が被災することなくうまく避けられたらとしか考えていなかったような気がします。これからは自分を地球とつながった存在として考えて少しでも地球と自分にとって良い選択をしていきたいと思う今日この頃です。
毎週日曜日の午後3時からズームでの礼拝があります。ご興味のある方は是非メールでお申し込みください。 khs1126@gmail.com
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。