What’s Up, 神主さん?
第15回 お正月の準備はお済みですか?
2020-12-23
今年も残すところあとわずか。前回ご紹介した開運招福の「年越の大祓」の人形(ひとがた)を送った後は、自宅や職場の大掃除に取りかかり、注連(しめ)飾り、門松の準備になります。
門松は玄関のドアの外の左右に置きます。注連飾りは玄関のドアの上に飾ります。ちなみに注連縄は神棚に取り付けるものです。
注連飾りは地方によってさまざまな形があります。島根には出雲大社の大注連縄を制作する「大しめなわ創作館」があり、全国各地のユニークな注連飾りが展示されています。また、同館では、注連縄用の稲わらで注連飾り作りにも挑戦できます。
当神社では、国府田ファームよりご奉納いただいた稲わらで「手作り注連飾りセット」を授与しています。詳細は神社ウェブサイトをご覧ください。
門松や注連飾りは、お正月にいらっしゃる歳神様の依り代として、また、そこから中は清浄であることを示す役割をします。そうして、開運を運んできて下さる歳神様を中にお招きします。
注連飾りには、以下のものを付けます。
裏白(うらじろ) ---シダの一種の葉。潔白の意味を持つと言われています。注連飾りには裏の白い方が自分に向くように取り付けます。
葉付きの橙(だいだい) ---「橙」は代々の繁栄の願いが込められています。
ゆずり葉 ---若葉が出ると古い葉が譲るようにして落葉することから、親が子にバトンタッチをして代々続くようにという願いが込められています。
紙垂(しで)・御幣(ごへい) ---邪気を祓う力を持つとされ、そこから先は清浄な場所であることを示しています。
注連飾りを取り付ける場所は玄関のドアの中央の上です。クリスマス・リースのようにドアに飾ったり、部屋の中に装飾品として飾ったりする方もいらっしゃるようですが、注連飾りは歳神様への目印であると同時に、災いが中に入らないようにするために飾るので、ドア枠より上の外に飾りましょう。
飾るのは12月27日か28日。取り外すのは地方によって違い、7日のところもあれば15日のところもあります。毎年新しいものを取り付けるので、外したら神社に持って行って感謝の気持ちを込めてお焚きあげをしてもらいます。
さて、新年を迎える準備は整いましたか? 当神社では、新年の神札、お守り、絵馬、縁起物の授与を郵送で行っています。詳しくはウェブサイトをご覧下さい。
では、皆様、お健やかに良い年をお迎えください。来年もよろしくお願いします。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。