What’s Up, 神主さん?
第16回 節分
2021-01-31
あと数日で節分です。例年、節分は2月3日ですが、今年は124年ぶりに2月2日が節分となります。
節分とは、「季節を分ける」という意味で、元々は、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日のことを指していましたが、江戸時代からは立春の前日のことを指すようになりました。なぜなら、立春は旧正月の時期と重なることも多く、また、動植物が活動を再開する春の始まりでもあるので、特別な意味を持つからです。
節分で行う豆まきは、「追儺(ついな)の儀」が起源とされています。節分祭の式次第にも「追儺の儀」があり、豆をまきます。豆まきの際、「鬼は外、福は内」と言って鬼を追い払いますが、この「鬼」というのは、「疫病の神」を含む「厄難」と言われています。
コロナウィルスの流行発生から1年が経ち、ワクチンは開発されたもののなかなか終息の目処が立ちません。みなさんも疫病の鬼を追い払うべく、今年は家族で豆まきをしてはいかがでしょうか? ちなみに豆まきの豆は必ず煎ってください。生の豆ですと、そこから芽が出て厄難を実らせてしまいます。
アメリカ出世稲荷神社では、節分の夜、節分祭にて「追儺の儀」、節分の祓、新型コロナウィルス感染症流行沈静祈願祭を行います。お祭りの模様はYouTubeにてライブ配信しますのでぜひご参列ください。ちなみに、本社では夜に行う節分祭に鬼と書いた的に向かって矢を放つ「蟇目(ひきめ)神事」も行います。来年はぜひ、ロサンゼルスでも「蟇目神事」ができればと思っています。みなさまのご協力をよろしくお願いします。
節分の祓とは、新しい季節が始まる前にそれまでの穢れ(「気が枯れ」)を祓い、気をリチャージする風習です。身代わりとなってくれる人形に名前、年齢(数え年)、住所を書いた後、息を吹きかけ、その人形(ひとがた)に祓ってほしいことを念じ、体の良くなって欲しい部分を、願い事を唱えながらさすり、神社に持参するか郵送します。
また、厄年は立春から始まると考えられていたことから、その年が厄年に当たる人たちが厄祓いのご祈祷をしてもらう時期という習わしがあります。
当神社では古来の秘伝の神事にて、「節分の祓」「厄祓い・厄除け」をご奉仕しています。詳細は当神社ウェブサイトをご参照下さい。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。