日刊サンクラシファイド

ロサンゼルスの求人、クラシファイド、地元情報など

日刊サンはロサンゼルスの日本語新聞です。 記事は毎日更新、求人、クラシファイドは毎週木曜5時更新。

コラム

旅は呼んでいる。
vol.56 ギリシャ ~ミコノス島~  

2021-07-23

 世界的に著名な作家、村上春樹が滞在し“遠い太鼓”という旅行記にも登場するミコノス島。日本ではハネムーン向けにサントリーニ島とのセットツアーがたくさん販売されていることもあり、その知名度は非常に高い。

 島のシンボル、白い壁に茅葺き屋根の風車は、中心地ミコノスタウンを見下ろすカト・ミリの丘にある。おそらく一番の観光名所だろうが、もっと大きいものだと勝手に思い込んでいたので少し拍子抜けしたものの、夕焼け時はさすがの風格。また、反対側のオールドポートにあるagios vasilios教会付近からは湾も含めて一望でき、これぞザ・ミコノスという構図で撮れるのでおすすめ。
 
 街自体はコンパクトながら、昼夜問わず散策が楽しい。日中は、あちこちの日陰で気持ちよさそうに寝ている猫を眺めて癒され、独特な灰色の石畳の小路には可愛らしいお土産屋さんが並んでいる。夜になると小洒落たタヴェルナ(ギリシャ料理レストラン)が活気づく。“Nikos Taverna”で、メインディッシュを迷い店員に聞いたところ、普通は値段が高めの料理を勧められそうなものだが「これがいいと思うよ」とリーズナブルな魚介クリームパスタを勧められ、本当に美味しかった。そんな良心的な人が多いのも魅力だ。
 
 そして、絶対に外せないのが“パラダイスビーチ”。透明度100%と表現したくなる海の美しさもさることながらクラブも常設され、ヌーディストやゲイの方、誰でも自由に満喫できるまさにパラダイスな雰囲気なのだ。沖の方には個人所有と思われる高級クルーズ船も停泊していて、気分も盛り上がった。バイクで訪れていたので酒が飲めず、本格的なパーティタイムまでいられなかったのが心残り。
 
 実はかつて“ノルウェイの森”を読み始めてすぐ挫折してしまったのだが、“遠い太鼓”はスッと心に入り込んできた。作品の中で彼は自らを“常駐的旅行者”と表現しており、その感覚、とても共感できるし素敵!とすっかりハマったのだった。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
Facebook   Twieet

加西来夏

職業:旅する映画ラヴァー。映画の聖地であり、年中カラっとした最高の気候…世界中を旅しているけど、やっぱりL.A.が大好きです。年間視聴映画100本以上、訪問39ヵ国~。好きな言葉は“世界は驚きと奇跡に満ちている”。ご意見はkasai.laika@gmail.comまで!




[ 人気の記事 ]

第230回 碧い目が見た雅子妃の嘘と真

第249回 尻軽女はどこの国に多いか

特別インタビュー アシュラムセンター主幹牧師・榎本恵氏 後編

NITTO TIRE 水谷友重社長 ロングインタビュー① アメリカについてよく知ることが大切

第265回 天才と秀才、凡才の違い

第208回 日本と北部中国に多い下戸

第227回 グレンデールに抗議しよう

特別インタビュー アシュラムセンター主幹牧師・榎本恵氏 前編

第173回 あなたの顔の好みは?

NITTO TIRE 水谷友重社長 ロングインタビュー③ アメリカについてよく知ることが大切



最新のクラシファイド 定期購読
JFC International Inc Cosmos Grace 9月 Parexel pspinc ロサンゼルスのWEB制作(デザイン/開発/SEO)はSOTO-MEDIA 撃退コロナ音頭 サボテンブラザーズ 





ページトップへ