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コラム

ピアノの道
vol.79 できる事をする

2022-04-14

 音楽家であることがもどかしくなる時があります。(音楽を辞めた方がもっと直接的に何らかの状況改善に協力できるのではないか)という考えが頭をかすめる時があります。

 でもそんな時に思い出すのは私がマンハッタンに住んでいた90年代に親しくして頂いたチベットのお坊さんたちです。寺院も故郷も伝統も社会も侵略・破壊され、同胞の多くを亡くしても非暴力に徹し、世界平和の為に毎日祈祷を続け、チベットの文化伝統を世界に紹介する事でチベットへの認識を高める—その活動をもう半世紀以上も続けている方々。モモというチベットの餃子やお野菜のスープを頂きながら、彼らの笑顔の優しさが私の心に刻まれていきました。

 生まれ落ちた国・家族、そして出会い・教育などの縁の積み重ねで我々の道はそれぞれ出来ていく。私は、私が今まで歩んできたピアノの道には何らかの意義があったのだと信じます。ピアノは大きい・重い・そして高い。困窮地区に持って行きにくい楽器です。そんなピアノを弾く私に今できることは何なのか。自問自答をしながら毎日練習する私の、一つの試みをここでご紹介させてください。

 5月12日(木)にコルバーン音楽学校で一人の戦争避難民となった作曲家の人生と音楽を紹介する演奏会を開きます。一時は欧州で名声を欲しいままにしながら第二次世界大戦中、ユダヤ人避難民となりここロサンジェルスで失意のうちに一生を終えたErnst Toch(エルンスト・トッホ)。トッホのお孫さんで数々の受賞に輝く作家のLawrence Weschler氏の解説付きです。一人の作曲家の音楽を通じてその心痛に共感し、我々は人として何を大事にしてどう生きていくべきなのか、一緒に考えるきっかけになれば本望です。この日刊サンのP.7に掲載された記事で演奏会の詳細が紹介されています。一人でも多くの方にご来場いただければ幸いです。

この記事の英訳はこちらでお読み頂けます。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべり始めた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳で国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽人生が目標。2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェロー。脳神経科学者との共同研究で音楽の治癒効果をデータ化。音楽による気候運動を提唱。Stanford大学の国際・異文化教育(SPICE)講師。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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