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コラム

ピアノの道
vol.86 日米間にかける橋

2022-08-05

 米日財団が2000年に創立したUS-ジャパンリーダーシッププログラム(USJLP)に、私は2017年に選ばれました。

 ホームページ(USJLP.org)によるとこのプログラムは「次世代の日本及びアメリカのリーダー達の間に、より緊密なコミュニケーション、友情と理解のネットワークを築き上げる」ことを目的としています。参加者は多様です。政治家、軍人、学者、起業家、NPO/NGO、メディアのパーソナリティー、宇宙飛行士、オリンピック選手、宗教家、芸術家...「多彩な職業を持つ若いリーダー達の間の継続的な対話の場を醸成(し)、生涯の友情を育むこと(で)」東西、そして世界の架け橋となる、という理念の基に毎年恒例で開かれる大会に参加して参りました。コロナでキャンセルになった二年間を取り戻す勢いの友情交歓と熱血議論の場で発散されるエネルギーは大学生レヴェル。深夜を超えた午前までカラオケと飲み会が続き、帰宅して三日目の私の声も仲間と同様まだガラガラです。

 現在451人のコミュニティー。ピアニストとしてのキャリアを一心でめざして来た世間知らずの私が、どうしたら今までの経験と培ってきた音楽性を世の為人の為に応用できるのか考える土壌になっています。そして在外日本人としてのアイデンティティと役割を再考するきっかけにもなりました。英語が第一か国語ではない在米東洋人女性としてコンプレックスや差別やハラスメントに苦しんだ過去を持つ私の様な人間に、そういう経験や視点を持って初めて問題意識や解決法を提示できる社会問題があるという自信と使命感を持たせてくれたのも、このプログラムです。

 人間は共感力を特性とする社会的動物です。仲間の痛みも喜びも自分のものとして感じる我々の幸せへの鍵は、周囲がより良く生きる手助けが出来ているという実感なのだ。そう気付かせてくれたのもこのプログラムです。感謝!


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべり始めた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳で国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽人生が目標。2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェロー。脳神経科学者との共同研究で音楽の治癒効果をデータ化。音楽による気候運動を提唱。Stanford大学の国際・異文化教育(SPICE)講師。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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