ピアノの道
vol.87 在米日本人の盆踊り
2022-08-19
小1の途中から中2の6月までしか日本で暮らさなかった私にも、夏祭りの思い出は沢山あります。金魚すくい。水風船のヨーヨー。綿あめ・杏子あめ・かき氷...かき集められた近所の子供たちと一緒におみこしを引っ張ると、ちょっと進むごとにお菓子やおもちゃがもらえました。お腹に響く和太鼓のドンドン。青空に上るピーヒャラ。ワクワクするかけ声。あちこちから湧きたつ笑い声。お祭りは賑やかです。
そんな夏祭りの伝統に、今年はハワイとシアトルとロスで再会しました。
19世紀末から日本人移民を多く受け入れ日系人が人口の40%を超えた時代もあったハワイ州では、6月末から9月初頭まで毎週末様々な寺院が交代で盆踊りの会場となります。今年5月にマウイ島のラハイナ浄土院を訪れた際は、盆踊りの準備で地域全体が盛り上がっていました。シアトルでは日米リーダーシッププログラムの仲間たちと「ヤットサー」と笑い声混じりの掛け声をかけ合いながら、付け焼刃の阿波踊りを皆でグルグル踊りました。更に先週土曜日はリトル東京の二世ウィーク日本祭りの一環として行われた全米日系人博物館での和太鼓のパフォーマンスで盆踊り。翌日日曜日にはクレンショーで日本のお盆・メキシコのファンダンゴ・西アフリカの踊りなどを皆で踊る「ファンダンゴボン」で汗をかきました。
やっと歩き始めたような幼児が真剣に足を踏み出し、両手を上げて、周りの笑みを誘っていました。亡くなった祖母に似た女性が横で額の汗をぬぐいながら私に笑いかけてくれました。リズムに任せて文化も世代も、そして時代や国境さえも超越して、我々は歌い、踊り、かけ声と笑いの連帯感で元気になって、今も昔もこうして生きているのだなあ、と思います。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

