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コラム

JERCの教育相談Q&A
vol.51 幼児期の子どもと異文化社会 その①

2024-10-25

海外で幼児期の子どもを育てるのは危険である、という専門家の報告があるのをご存知でしょうか。よく「うちはまだ学校に通っていないので、勉強が無くて楽だわ」という話を耳にします。しかしこれから言語を習得していく幼児期の子どもほど、異文化の中で育てるということに、十分な配慮が必要であることを知っていただきたいと思います。
 
① 母語の基礎が確立される8歳後半までは、日本語でしっかり育てましょう。
お子さんが言葉(単語)を発する時期になったら、絵本の読み聞かせをしたり、テレビや動画をみせながらお母さんが固有名詞を口に出しましょう。外に買い物とかお散歩に出た時には「犬がいるよ」「カラスがとんでるよ」「ピーポーピーポーが聞こえるね!」(救急車)と、ありとあらゆる目にはいる物や聞こえる音の名前を言ってください。マーケットに行った時は野菜、果物いろいろな名前を言いながらカートに入れるようにしましょう。お母さんが無口な方の場合、子どもの言葉は育ちにくいと言われていますので頑張りましょう。
 2,3歳になると「あ」のつくものは何?「い」のつくものは?・・と言わせたり、しりとりをして遊んだり、毎日、楽しみながら単語を増やしていくことができます。

② 家庭の中に年齢に応じた絵本や図鑑を揃えましょう。
 家の中に本が並んでいると、子どもは自然に本を手に取り読書好きになります。まず読み聞かせは毎日してあげてください。また日本の季節の図鑑、動物、植物等の図鑑を見せるのもよいですね。色、形、大小、動物の鳴き声等々、日本語のシャワーを浴びせてあげましょう。
 お母さんがいま流行りのキャラクターの歌や、童謡を歌ってあげると喜びますよ。一緒に歌うようになります。テレビや動画を見せることで、日本の文化や生活習慣も習得できますが、あまり長時間にならないように気を付けましょう。

③ 英語はあえて教える必要はないでしょう。英語圏の環境の中で育っているだけで耳に入ってくるのですから。英語をしゃべった・・・と言って喜んでいるお母さんがいますが、楽しい光景ですね。
 一つの言語が育っていないと、知的発達に影響します。知能は言語により発達していくものですから十分な配慮が求められます。

④ プリスクール、幼稚園についてもご相談が寄せられますので、10月の教育コラムで取り上げますのでどうぞ参考になさってください。
 


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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岩永留美

教育アドバイザー

新しく赴任されたばかりのご家族、すでに数年滞在されている皆さま、お子さんの教育でお困りのことはありませんか?  海外での子どもの教育は、分らない事ばかり。異文化の中で、戸惑われていることも多いのではないでしょうか。 世界中どこからでも日本語でご相談ください。

Phone: (310)502-3603




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