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コラム

ピアノの道
vol.143 為せば成る

2024-12-13

威厳あるべき師匠までもが年末の忙しさに走ると言われる「師走」。私も走っています。…と言っても忙しいからではありません。運動音痴の私が、2024年はほぼ毎週、走るために走ったんです!

日曜日の朝7時半にグリフィスパークに向かう動機は仲間たちです。40年の歴史があるリトル東京ランニングクラブ。100マイルのウルトラマラソン完走歴を持つ凄腕(凄足?)から、時には杖を突いても歩かれる今は80代の「レガシーランナーズ」まで、年齢も走歴もまちまちの皆がラジオ体操をした後9㌔ほどのコースをそれぞれ思い思いに走ります。

毎週同じコースを走っていると、自分の体調や季節の変化を実感します。そしてずっと変わらないものへの愛着も湧くんです。クラブメンバーは走ることを主目的に集まるので、挨拶やちょっとした会話を交わすだけなのですが、再会が毎週楽しみです。走りながらすれ違う人々にもだんだん顔なじみが出てきます。

黙々と一時間ほど走っていると、突然悟りの様な気付きが舞い降りてくるんです。執筆中の行き詰まりの打開策や、新しい練習法の思いつきなどの他に、人生訓のような考察も生まれます。

例えば、ただ走ると苦しさに集中したり、景色に見とれたり、物思いにふけってしまい、どんどんペースダウンします。でも「今朝は何時にズームがあるので、一時間以内で走り終えなきゃ!」と目標が定まると自分でも驚くほど余裕でクリアできます。「為せば成る」ですね。もう一つ。前方を走る人を抜かすことを目標にすると、抜かすまでに思ったより時間とエネルギーがかかり(無理かも)と思う一瞬があるのですが、抜かす時は一瞬で、抜いてしまえばどんどん距離が広がるのが快感です。これって練習や演奏中の心理や、はたまた人生にもあてはまるんですよね。

年末までのラストスパートです。新年に向けて駆け抜けましょう!

皆様、良いお年を!


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべり始めた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳で国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽人生が目標。2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェロー。脳神経科学者との共同研究で音楽の治癒効果をデータ化。音楽による気候運動を提唱。Stanford大学の国際・異文化教育(SPICE)講師。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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